偽装と正直
・このところ、ホテルや旅館などで、
食材の「偽装表示」が問題になっている。
百貨店でも「偽装」が行われていたことが
明るみになっている。
「ブラックタイガー」を「車えび」と表示したり、
一般的な「青ネギ」を「九条ネギ」と偽ったり、
「冷凍もの」なのに「鮮魚」と掲示したり、
「既製品」なのに「手ごね」ハンバーグとうたったり。
偽装問題はまだまだ終わりそうにない。
というより、日に日に偽装をカミングアウトする
企業や施設が増えているようにさえ思える。
こういう言い方はしたくないのだが、
白状するならいま手を挙げてしまったほうが
ドサクサ紛れじゃないけれど、1社だけが
フォーカスされることはないので、
目立たないだろうという思いがあるのだろうか。
とそんなことを考えていると、
社会心理学者の山中俊二さんの話を思い出す。
ほぼ日のウェブサイトに掲載されている、
山中さんと糸井重里さんの対談のなかに
「正直は最大の戦略である」という言葉が登場する。
この言葉、好きなんですよね、僕は。
ウソをついたことがないわけではないし、
場合によってはウソもありだとも思うが、
それでも、基本は「正直」でなければならない、
そう僕は考えている。
それに僕が、かまわないかもしれないと
思っているウソは、相手を傷つけないためのウソであり、
ウソをついたとしてもそれほど間を置かずに
「ウソだよ〜ん」と白状して、相手を笑わせたり、
場をなごませたりする、そんなウソだ。
思いやりからくるウソだったり、
人を楽しませるためのウソなら、
という限定付きでなら「ウソもOK」と
僕は考えている、と思ってもらってもいい。
でもでもでも、今回のように
「食品偽装」を7年も隠しているというのは
良心から出たもの、とはいえないだろう。
山中さんが語る
「他人からうまく『信頼』してもらえる
テクニックなんてそんなの、ぼく知らないです」
「ウソつかなきゃいいだけです」というような言葉が、
とても大切な教えのように思えてくる。
って、引用しながらえらそうに語るほど、
僕は立派な人間ではないけれど、「モラル」や
「それって、人としてどうか」といったことは
やっぱり、忘れちゃいけないんでしょうね。
ウソを隠しはじめたら、ウソを隠すための
ウソをつき、そのまたウソを隠すため…
となかなか白状できなくなる、そういうことって
実際にあちこちであるのかなぁ。
競争が激しくなって、それでも利益を出さなきゃいけないから
ウソをついてしまったのかもしれないけど、
「偽装」が発覚したときの「不利益」って、
きっとケタ違いの損失だろう。
「信頼」や「企業イメージ」などを考えたら
もしかしたら値段がつけられないくらいの「損失」ではないか。
それに、利益を出す、売上げを確保する
というようなことも企業としては絶対に無視できないし、
生き残るために必要なことだけど、
そこに「お客様目線」というのはあったのだろうか。
だって、自分たちに利益になれば、
お客様は不利益をこうむってもいい、
そういうふうにも思えてくる。
Win-Winという言葉を耳にしたり、
目にしたりするようになって、もうずいぶん
たつけれど、企業もお客様もハッピーになってこそ、
Win-Winなのになぁ、と。
ほんと、ホテルもレストランもデパートも、
人にたとえたら、「いい人よね」と思われるような
キャラクターでないと
これからはダメなのかも、とも思えてくる。
ぐうたらで、立派な人でも僕は
なんだか説教くさいことを書いてしまったけど、
「できるかぎり、正直にやっていこう」と
あらためて自分に言い聞かせたたのです。
(オークラボ・コラム2)
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